「やけどしそうな」雇用統計、9月のFOMC利上げは0.75%か

失業率は約50年ぶりの低水準に
(写真:ブルームバーグ)

7月の米雇用統計が極めて好調な内容となったことで、金融当局としては需要とインフレを抑制するため数十年ぶりとなる積極利上げを継続する必要がありそうだ。

米労働省の発表によれば、7月の非農業部門雇用者数は前月比52万8000人増。伸びは市場予想を全て上回った。失業率は3.5%に低下し、約50年ぶり低水準。賃金の伸びは加速した。

7月米雇用者数、予想大幅に上回る伸び

今回の統計は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が9月会合で3会合連続となる75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利上げに動く勢いを与えそうだ。

KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は、労働市場は「今もやけどしそうな熱さ」であり、インフレをあおる可能性もあると指摘。「こうした状況は、FOMCによる75bpの追加利上げを正当化する」と付け加えた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は7月27日の会見で、具体的なフォワードガイダンスは示さず、今後の利上げについてはデータ次第であり、会合ごとに判断されると説明した。8月10日には次の重要指標となる7月の消費者物価指数(CPI)が発表される。

マクロポリシー・パースペクティブズの共同創業者、ジュリア・コロナド氏は、最終的にはインフレデータで9月の利上げ幅が決まると指摘する。商品価格の低下やサプライチェーンの改善も影響する可能性があるという。

他の条件が全て同じの場合、雇用統計は「75bp利上げないし、より長期の利上げサイクルへの支持に傾かせる。雇用の増加ペースに減速が見られないためだ」とコロナド氏は述べた。

7月の米雇用統計を受けて、米金融市場では期近物の金利が急伸。スワップ市場の織り込み具合によれば、9月のFOMCで政策金利が75bp引き上げられる確率が、50bp利上げの確率を上回った。

著者:Steve Matthews、Jonnelle Marte

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